【実施報告】「被災地域における災害時の包括的な連携体制に関する勉強会」を開催しました
12月20日(水)午後13時30分よりいわき産業創造館及びオンラインにて
被災地域おける災害時の包括的な連携体制に関する勉強会を開催致しました。
【開催目的】
東日本大震災から12年が経過し、未だ原発事故による避難が続いている状況において、浜通り地域では、毎年のように地震や台風の被害に見舞われており、原子力被災12市町村等の自治体では、課題解決のために継続的な被災者支援と共に新たな自然災害への対応も必要とされている。
弊センターでは、例年、復興庁被災者支援CDN事業において、原子力被災12市町村等の職員を対象に勉強会を開催しており、昨年度はそれに加え、避難行動要支援者の支援体制に関するアンケートを行い、各市町村の現状と課題を調査したところ、今後の地域づくりにおける重要な視点として包括的な災害体制整備を進める必要性が見受けられた。
そこで、現在、全国各地で進められている災害からの生活再建を学ぶ前段として、被災地域の現状を踏まえ、多様な主体による包括的な被災者支援の一層の充実と、新たな連携体制の推進を目的に実施した。
【参加者】
自治体職員(田村市、大熊町、双葉町、浪江町、いわき市)
福島県社会福祉協議会、川俣町社会福祉協議会、楢葉町社会福祉協議会、
双葉町社会福祉協議会、いわき市社会福祉協議会
復興庁 ボランティア・公益的民間連携班、被災者支援班
福島復興局 企画班
【内容】
(1)福島県における取組状況について
(講師)福島県危機管理部災害対策課 大竹一樹 氏
(2)災害時を事例とした包括的な連携体制について
(講師)大阪公立大学大学院文学研究科 准教授 菅野拓 氏
(3)被災地域における課題解決に向けたワークショップ
(ファシリテーター)大阪公立大学大学院文学研究科 准教授 菅野拓 氏
① グループ別のワークショップ
② ワークショップ内容の共有
▼福島県における取組状況について
福島県の取組を紹介頂きながら、行政だけでなく、防災だけでなく、行政・社協・専門家・NPO等が連携し、地域総ぐるみで被災者を支援していくことが求められる、と紹介頂きました。
▼災害時を事例とした包括的な連携体制について
災害対応に関する法律や制度、歴史や変遷を紹介頂きながら、災害時だけでなく、平時から福祉を含めた地域づくりを強化し、包括的な連携体制の構築に向け、地域行政や社会づくりを多様な機関との連携が必要であると紹介頂きました。
▼ワークショップ
4つのグループに分かれ、双葉郡内の4地域を取り上げ、実際の課題として考えられる状況を想定し、グループ毎に「異なる地域」と「異なる住民」の内容で検討しました。
地域と住民の情報をアイテムカードと付箋を使って整理し、繋がりを整理した上で、課題を見える化しながら平時の地域づくりを検討しました。